Dormeuil ドーメルの歴史

ドーメルはフランスの高級服地ブランド。

フランスに拠点を置きながら、英国より上質な毛織物を輸入してフランス国内で販売するブランドとして1842年に設立されました。

フランス的な色彩感覚、そしてエレガンスをベースにしながらも毛織物の上質さで有名であったイギリスで生地を織ることを思いついたのは、ブランド創始者のジューメルズ・ドーメル でした。

フランス国内で始まったビジネスは次第に拡大、1971年にはロンドンに英国第一号店をオープン。その後はいち早く世界をターゲットとしたビジネスを展開していきました。

1927年には世界で初めて毛織物にセルベッジ(耳)を採用。その後はそれまで難しいとされていたモヘア生地の製造に成功し、確固たる地位を築きました。

そしてそのドーメルのヒット生地と言われたのが、スポテックス、トニック、スーパーブリオの三種類です。

ドーメルのトニック

中でも春夏物として1957年にデビューしたトニックは、ドーメルの代名詞とも言われるほどの代表的な生地です。

トニックは最高級のモヘアとウールを混紡した非常に質実剛健な生地です。その生地感はざらりとして分厚く、いかにもビンテージ生地という表情です。

上質な南アフリカ産のモヘアを使用していること、また低速の織機で時間をかけて織り上げられていることから、今の全く同じ目付けのモヘアウール生地と並べてみれば、やはり違いがわかります。

ビンテージはモヘアでも柔らかく、光沢に富んでいることが多いです。とはいえビンテージライクな風合いを持ち、生地自体も存在感を持つため、ビジネス等で用いることを考えれば、ドーメル のトニックは不向きかもしれません。

トニックのシリーズには様々な色の展開があり、中でも人気なネイビー等はもう手に入りにくいとされています。一方でベージュやライトブラウン等もモヘアの生地感のおかげで非常に良い色合いで人気です。

織り方はポーラ織りで、涼しい生地感となっていますが、かなり目付けの良い生地のため、春秋に着られる合物に近い着用感です。

また生地感もずっしりと硬いため、スーツで仕立てるのであればあまり細身なタイトフィットではなく、クラシックで余裕のあるシルエットの方が生地の良さが生かされます。

本物のビンテージトニックを見つけること

残念ながら非常に人気な生地だけあって、このドーメルのビンテージ・トニックは殆ど市場に残っていません。特に無地になると人気なため、なかなか手に入らないと言われています。

プロフェソーレ・ランバルディ静岡では写真のものをはじめとして、無地のドーメル ビンテージ トニックを7色以上ストックしています。お探しの方は是非お問い合わせください。

また他にも、テーラーや仕立て屋でもビンテージのトニックをストックしていたり、つてがあったりする場合があります。行きつけのテーラーに相談してみるのも手かもしれません。

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